江ノ島から鎌倉へ〈その2〉 江ノ島を散策
橋を渡って江ノ島に上陸すると、その目の前は坂道の参道になっています。
最近テレビで観る江ノ島は人気観光スポットみたいな明るいイメージでしたが、まだ午前10時前のせいかひっそりとしていて、観光客もまばらです。
ほとんどのお店はまだ閉まっているか準備中でした。
開いていたお店のなかには、昔から江ノ島で営業していると思われるこんなお店も。貝がらや貝細工を売っている、懐かしい感じのお店です。こういうお店もまだあった、と知って、なんだかホッとしました。
事前に江ノ島についてネットで調べたことは調べたのですが、訪れるべきスポットがたくさんあって、よくわからず。その、よくわからず状態のまま来てしまったので、参道の突き当たりまで来てもその先どうして良いかよくわかりません。
人があまりいないせいもあり、思っていた以上に神秘的な雰囲気のある江ノ島。前を歩く人たちについてちょっとビクビクしながら歩いていたのですが、前の2人がこの場所(参道が終るところ)で左右に分かれてしまいました。
参道の正面にある階段を登ると神社があるような感じでしたが、やっぱりよくわからないので、右に進んだ女性のあとを行くことにしました。
右側に登っていく道は、江ノ島の右側をぐるりと進む道でした。道路の右側をのぞくと崖みたいになっています。
この道を行くといったいどこに出るのだろう・・と不安になっていると、前を歩く女性が向こうからきた軽トラにあいさつをしていました。観光客じゃなくて地元の方だった!更に不安がつのります。
そのうち民家の脇道のようなところに出て、もしかしたら誰かの家の裏庭あたりに出てしまうのではないだろうか??と思っていたら、そこを抜けたら観光客がちらほらいる明るい道に突然出ることができました。ホッ!!
うしろを向くと江ノ島シーキャンドルが見えて、さらにホッ。ここを右に進んで階段を登り、「奥津宮」(おくつみや)方面に行ってみました。
「奥津宮」でお参りしたあとにぶらぶらしていたら、その先から息を切らしたカップルが歩いてきました。何かあるんだな、と行ってみると、すごく急な下り階段が。
途中まで降りてみたのですが、あまりに急でこわくなり、途中であきらめて戻ることに。登りはキツくて、上がってきた時はやはり息切れしてしまいました。
あとで知ったのですが、あの急階段の下には「稚児ヶ淵」という、かながわ景勝50選に選ばれた、とても眺めの良いスポットがあるそうです。
階段の途中には昔ながらの食堂もあり、店内に大きな窓が見えたので、食事やお茶をしながら美しい風景を眺めることができるのだと思います。
また周辺をぶらぶらしていると、今度はこういう標識を見つけました。
「龍恋の鐘」
奥に進んでみると、裏山のような、林のような場所でした。ちょっとさみしい場所ですが、ここは「恋人の丘」と呼ばれている場所らしいです。
相模湾を望む場所に鐘がありました。カップルで来て鳴らす鐘ですね。柵にはデートで来たカップルたちがつけたと思われる、錠前らしきものがたくさんついています。
このあたりは夜は電飾の灯りがつくみたいですが、周囲の自然が手つかずのままなので、人気がない時はちょっとさみしい場所でした。
やってきた道を戻り、さっき脇道から出てきたところまで戻りました。今度はそこから左側に進んでみました。そちら方面から観光客がけっこう歩いてきます。
坂を登る感じで進んでいくと、「江の島サムエル・コッキング苑」の入口に到着しました。
「江の島サムエル・コッキング苑」とは、江ノ島の頂上付近にある植物園です。入ってみようかな、とちょっと思ったのですが、このあと七里ケ浜や鎌倉に行く予定があるのでこの日はやめておきました。
そのかわりにすぐ前にある公園をぶらぶら。
やっぱり富士山はてっぺんしか見えません。でもとっても良い眺めです。
公園には電飾がびっしり。暗くなったらすごくロマンチックな場所になりそうです。
このあとは、この先に見える下り坂を降りてみることにしました。この坂からは観光客がどんどん登ってきます。
坂を降りて行くと、江ノ島のヨットハーバーが見えました。
江ノ島のヨットハーバーはよく名前を聞きますが、ここにあったんだ!と、発見できてちょっとうれしかったです。
更に降りて行くと、神社が。「中津宮」(なかつみや)でした。
ここで、出発前にネットで江ノ島について調べたことが頭に浮かんできました。
江ノ島 にある神社は江島神社(えのしまじんじゃ)です。三人の女神様はそれぞれの御社殿でお祀りされていて、その総称が江島神社、というような説明を読みましたが、どういう感じなのか全然予想がつきませんでした。
最初に訪れた「奥津宮」に続いて「中津宮」に出たので、ここで「はっ!そういうことか!」と急に理解できました。
そしてさらに下って行くと今度は「辺津宮」(へつみや)に出ました。この先を下ると出発点(?)の参道にすぐ出ることができました。
この「辺津宮」が、参道を歩いてきて突き当たった先にある神社だったのだな、と、ここにきて江ノ島全体の図が頭に描けるようになり、パズルのピースが全部はまったかのようなスッキリ感を味わいました(笑)。
戻ってきた参道は、観光客で混み始めていました。
今回の旅の目的その2である、たこせんべいを食べに「あさひ本店」へ。タコそのままを高温のプレスでジューッと焼いて大きいおせんべいを作っています。
テレビで何度も観たことがあり、いつか食べてみたいと思っていた憧れ(?)のスナックです。
しかしお店に行ってみたら、すでに行列が。並ぶ前には食券発券機で券を買わなくてはならず、その前にも人が何人もいます。
また、お店の向かい側に立ってたこせんべいを食べている人たちを見ると、たこせんべいはかなり大きめ。並んで買って食べ終えるまでに30分はかかりそうですし、お昼を食べる前にお腹がふくれそうだったので、今回はあきらめることにしました。
テレビではいつも同じようなお店ばかり紹介されていますが、参道には長く営業しているのだろうなと思えるお店がいろいろあり、興味深かったです。
でもこんな観光地っぽい新しめのお店もありました。
結局、なにも買うことなく参道をあとにし、また江ノ電の駅に向かいました。次の目的地は七里ケ浜です。
ものすごく久しぶりに行ってみた江ノ島は、テレビで観るような観光地化された場所ではなく、自然が豊かで神秘的な雰囲気がする島でした。
今回は、島を反時計回りにぐるっと歩いてまわった感じになりましたが、次回訪れる時は屋外エスカレーターの「江ノ島エスカー」を利用して、楽ちんに頂上まで行ってみたいと思います(笑)。
※江ノ島エスカー(有料)を利用する場合は参道の突き当たりを左側に行くと乗り場があります。